おばあちゃん世代以前によくある単帯(ひとえおび)と呼ばれる帯です。
こんな感じの帯。
帯の両端が、こんな感じの帯。
帯自体は一枚の生地で出来ており、帯端(下の写真の黄色い部分)だけが袋状になってます。
袋状の部分を開くと、こんな感じ。
中に折り込んである部分を引っ張り出すと、こんな感じ。
※帯端が違う形状のものもあります。
単帯とは
単帯とは、帯芯も裏地もつけずに、その生地一枚だけで使用する特定の帯の名称です。
とはいえ、最近は業者間でも使われない事が多く死語に近いです。
時々、「単帯」という言葉を前面に出して販売しているメーカーをチラホラみかけるぐらい。
帯芯も裏地もない帯=単帯と呼ぶのは、ふさわしくないケースが多いです。
ちなみに上の帯を見せて、取引先や弊社スタッフに聞いてみたところ一番多い呼び方は
「八寸帯の裏がないヤツ」でした。
写真の帯の場合、こっちの呼び方の方が通りがいいです。
上の写真のような単帯の端の始末(かがり方)、仕立て方
弊社の場合は基本的に千鳥ぐけをします。
千鳥ぐけのやり方は こちら
縫い代がないなど、千鳥ぐけが困難な場合はピタっと閉じる縫い方をします。
ペラペラ、柔らかすぎて使いにくい場合。
お太鼓の裏に別生地を足して、中に帯芯を入れるという方法があります。
お仕立て代はそんなに高くないですが、別生地に正絹のものを用意してもらうとそれなりにかかります。
自分で使用する場合、未仕立てのままでOK
何も縫製しないで使っておられる方も大勢います。
着用中に中身が出てくるんじゃないかと心配な方は適当に縫い止めておけば良いと思います。
見えない部分ですし、自分の帯ですから自分が良ければ良いのです。
仕立て屋がいうのも何ですが、わざわざ仕立て屋に出すほどのもんでもないですよ
中が出てこないように縫い止めたいけど面倒くさい人、ちゃんと綺麗に折り込んでピシっと仕立てたい方は最寄の仕立て屋さんへ
いつもためになるお話を、ありがとうございます。
ウチにもバァちゃんの娘時代のものと思われる、正しくぺろんと1枚きりの未仕立ての帯地のようなものがあって、未仕立てにしては刺繍がほつれてて使い込んでるようだし、でもこんなぺらっぺらの帯、見たことないゾと不気味に思っておりました。ちゃんとそういったものがあったんですね、ナゾが解けました。
でも昔の帯って短くて使いづらい。。。
(ー ー;)
柄の中の1色と同じ色の生地を継ぎ足して半巾帯にしたら使える。。。かな?
お忙しい時期でしょうね。皆さん健康に気をつけて、元気に乗り切れますように。
こちらこそ、いつもありがとうございます。
柄としては今だからこそ逆にかわいいものがあったりするんですけど、使いづらいのは間違いないですね。
今ではこの手の帯のお太鼓部分に裏がついた八寸袋名古屋帯が主流になってますし。
※お気遣いありがとうございます。
先日ネットで購入した帯が一枚仕立てのペロンペロンのもので380cmしかなく、
これはどう使う帯なのかと検索してたどり着きました。
分かりやすいご説明ありがとうございます。
袷の小紋に合わせようと思っていたのですが、裏地をつけて2重にしたら使えるのでしょうか・・・?
弊社のスタッフを含め、大半の方がペロンペロンのまま使われていますが、
生地に厚みが欲しいのであれば、仰られるように裏地をつけるのも良いと思います。
全体に裏地をつけて京袋帯のようにしたり、お太鼓の裏のみにつけて八寸袋名古屋帯のようにしたり。
弊社でも時々そのようなご注文も頂いております。
このような帯をリサイクルのワゴンで買って以来、軽くて結びやすくて好きになり、結構集めて使っています。
何も考えずに袷の着物小紋や交織、ウールなどの普段着の冬物にも合わせて使っていましたが、冬物に使うのはおかしいのでしょうか?
ちなみに薄めで爽やかな色合いのものは、浴衣に合わせてしまったりもしています…
いえ、おかしくないですよ。
昔、八寸袋名古屋帯は全部この形でしたから。
安心しましたー。ありがとうございます。