身長に合ったお太鼓の大きさ

比較写真

身長とお太鼓の大きさの関係の3人比較写真

同じ作り帯を使っているのでお太鼓の大きさは全く同じです。見てのとおり身長で かなり印象が変わります。

色々な意見

背が高いほどお太鼓は大きく、背が低いほどお太鼓は小さくするのが一般的です。
具体的に何㎝が正しいとか そういうものはありません。(色々な人がいます。)

でも、弊社のような業者は、基準を決めておかないと仕事が出来ないので(例えば、それぞれのスタッフが感性で大きさを決めていてはお客様や取引先も混乱してしまいます)明確に身長が〇〇㎝の方には〇〇㎝のお太鼓、〇㎝のタレと決めています。
写真の真ん中(身長158㎝のスタッフ)が弊社の仕様どおりのバランスです。

ごんちん

写真の左側は、弊社の便宜上の基準ではお太鼓が小さい扱いになるし、右側は大きい扱いになるけどダメってわけではないッス


ペンギン

私はむしろ小さい方がスッキリ見えて好きだけどなぁ~


スタッフM

真ん中のモデルさんのお太鼓が一番スッキリ綺麗にみえるな
右のモデルさんのは身長に比べて大きいかな~


他スタッフ

左が丁度良い
紬の着物で普段使いなんだから お太鼓をあまり大きくしない
タレはちょっと長めにしたい

お太鼓の大きさを調整する方法

帯を仕立てる際にお太鼓の大きさを調整する方法

1. 帯幅を指定して仕立てる

お太鼓の幅とは
お太鼓の幅は仕立てでしか調整出来ません。
未仕立てと記載があっても 袋帯、京袋帯、半幅帯は 両脇がすでに縫われた状態で売られている事が多いので調整できません。
狭めに仕立て直しをする事は可能です。

催事など受注生産の形をとっている場合であれば、ご自身の身長や体型に合わせて「広めにしてください」「狭めにしてください」とお願いすると良いと思います。

2. 仕立ての種類を指定する

帯の前巾とは
帯の仕立て方には、帯を結ぶ際に胴に巻く部分の帯の幅(写真の赤矢印)を変えられるものと変えられないものがあります。
特に背の高い方には、変えられるタイプをオススメします。
名古屋仕立て以外は、帯の幅を変えられます。

ここは、お太鼓の大きさについて語っているページですが、胴に巻く部分の帯幅もお太鼓の大きさに関係します。
理由は後述します。

九寸名古屋帯は、名古屋仕立てにするのがスタンダードなので、何も言わないと名古屋仕立てになってしまいます。
開き仕立てか松葉仕立てにしてもらうのがオススメです。
開き仕立てや松葉仕立ての詳しい説明はこちら。

帯を結ぶ際にお太鼓の大きさを調整する方法

1. 胴に巻く帯の下線よりも少し手先を下げて結ぶ

この手法は、賛否両論でNGと仰る方もいます。

胴巻きの下線と手先が揃ったお太鼓結び
胴に巻いた帯の下線部分と手先の下側が揃った状態。
通常は、揃えて結びます。

胴巻きの下線よりも手先を下げたお太鼓結び
胴に巻いた帯の下線部分よりも手先をさげた状態。
手先をさげた分だけお太鼓を大きく出来ます。
写真は分かりやすくする為に多めにズラしてます。あまりズラしすぎると帯締めが外れやすくなります。

ぺらい

私は背が高いので いつも手先を下げて結んでいます


ごんちん

某有名着付け教室でも手先を下げる結び方を教えているニャ

2. 胴に巻く部分の幅を広く結ぶ

前巾を半分にした写真
胴に巻く部分の帯を だいたい半分に折った状態。

前巾をズラして折って広くとっている写真
胴に巻く部分の帯を ズラして広めになるように折った状態。

胴に巻く部分の幅を広くする事で「1」の手先を下げるのと同様の効果が得られます。
帯枕の位置も上にあげやすいです。
※写真は分かりやすいように端っこで写してますが、通常は手先はここまでズラさず、胴巻きの部分だけをズラす方が多いです。

3. 帯枕で調整する

大きい帯枕を使えば お太鼓は大きくなり、小さい帯枕を使えば、お太鼓を小さく出来ます。
横長の帯枕などもあり使えば 印象が変わります。

ごんちん

けっこう好みが分かれるッス

作り帯を仕立てる際にお太鼓の大きさを調整する方法

作り帯は、会社によって構造が色々なので あくまで弊社の話です。

弊社の作り帯は、身長に合わせてお太鼓の大きさや胴巻きの幅を調整してお作りしております。
しかし、お太鼓の大きさは一定以上にはしないという上限を設けています。
上限以上に作っても、装着時には たるんとしたお太鼓になるだけで 見た目の縦の大きさは あまり変わらないからです。

下側がたるんだお太鼓
たるんとしたお太鼓の図。

たるんとしたお太鼓が悪いというわけではありません。好みの問題です。
たるんと下にさがるとタレが短く見えますので、たるんが好きな方はタレも長めにされてたりします。

しかし、良し悪しは別にして お太鼓の見た目を大きくするには、お太鼓の山を上にあげるか 下部分をさげる必要があります。

お太鼓を大きく結ぶ時の説明図

上にあげるにも限界があります。
無理矢理にお太鼓を上にしようとする図
必死で上にあげようとして苦しんでる図。

無理矢理にお太鼓を上にした状態の帯ヒモの角度
帯枕のヒモが急角度すぎな図。

無理に上にあげすぎると、見た目がランドセルのようになったり 帯枕が下がりやすくなります。
頑張れば出来ない事もないのですが、作り帯として使いにくいです。

上限突破してお太鼓を大きくする方法。

手結びと同じ手法で、胴巻きの下線よりも手先を下げて作り帯を仕立てます。
ご希望の方は「手先を下げてお太鼓を大きくしたい」と申し付けください。
これで手先を下にさげた分、お太鼓を大きく出来ます。
※手先を下げるのは嫌という方が多くおられるので 弊社の勝手な判断で下げる事はしません。

現在、上限突破は二部式の作り帯のみ承っております。(切らないタイプは不可)
ご希望の方はタレを長くする事は可能です。(切らないタイプも二部式も可)

ごんちん

社内のスタッフから「作り帯のところの説明が分かりにくい」と言われたんですけど、詳細は社内のスタッフに聞いてくれニャ・・・

まとめ

理想はこうだと言っても調整手段が限定されてるお太鼓結び。
最近は、仕立て上がった状態での帯販売が急造している事から ますます難しくなりました。

お太鼓の大きさについてのページなので長々と語っておりますが、ここで得た情報によって神経質になる必要は全くありません。