いきなり身も蓋もないですが、オススメはしてません。
理由は後述します。
年々、留袖の使い道がなくなっていくせいか、お問合せの多い定番メニューなので
改めて写真をまじえて解説したいと思います。
イエーイ・・・
リメイクの実例
ビフォーアフター
黒留袖(左)が名古屋帯(右)に。
色留袖でも もちろん可能。九寸名古屋帯ではなく袋帯へのリメイクも少しお高くなりますが可能です。
絵羽の柄を生かして仕立ててます。
胴部分。
お太鼓部分。
赤線が元の着物で継がれていた部分です。
継ぎ目の縫製は そのままではなく、一度 解いて帯に適した縫い合わせ方で再縫製します。
仕立て屋さんに依頼する際の留意点
柄の位置の指定は、ほぼ希望通りにはいきません。
留袖にもよりますがリメイクする上での諸条件が色々と厳しくて、柄位置は動かせない場合が大半です。
ある程度、お任せ頂くと嬉しいです。
胴巻き部分の輪が上になったり下になったりします。
通常、帯は輪(帯を半分に折った時の折り目の部分)を下側にして結びますが、使用したい面によっては上になる場合があります。
主に柄や生地面積の事情です。
着用には何の支障もありませんし、そもそも胴部分が折られた状態で仕立てられている九寸名古屋帯の名古屋仕立てでしたら
超至近距離で鑑定しなければ輪の上下など分かりません。
別生地(正絹)を各所に使用する場合があります。
使用するのは着用時に見えない部分です。
留袖から帯へのリメイクをオススメ出来ない理由。
豪華でフォーマルな柄なのにフォーマルな場で使いにくいからです。
留袖からリメイクした帯は「染帯」になります。
しかし、礼装において 帯は「織りの帯」がふさわしいとされており、だからといって、普段使いするには柄が豪華すぎるというニャンビバレンスな存在なのです。
全く使えないものではないですが、使いにくいのは間違いないです。
代替手段
ここで この記事を終えてしまうと「は?」って感じなので、替りの案を乗せておきます。
それは黒留袖の一部分だけを使った「きりばめ」の帯へのリメイクです。
一部分だけを切り取って使うので、黒留袖の仰々しさも抑えつつ、
例えば形見の品で捨てられないけど、全体が汚れてたりカビてたりしてどうしようもない
という状況の着物でも対応可能なのが強みです。
こちらのページに詳しい解説や着用写真があります。
まとめ
各自、現場の判断で戦ってくれニャ