関東巻きは反時計まわり、関西巻きは時計まわりに帯を巻きます。
最近ではあまり使われなくなっている言葉です。
それ故に多くの誤解を生む言葉でもあります。ですので、私は関東巻き 関西巻きなどという呼び名は使わず、時計回り 反時計まわりという呼ぶ方が合理的だと思います。
逆の意味で使う方も多いので注意
反時計まわりを関東巻きと言い、時計まわりを関西巻きと言う方が多数派ですが、多数派だから正しいというわけでもありません。「どちらが歴史的に正しいか」という議論もありますが、私達が気にしているのは「どう言ったら誤解がないか」です。
とりあえず「関東巻きは反時計まわり」という方の比率が多いので、このページでは「関東巻き=反時計に巻く」としています。
反時計まわりに巻く人の方が多い
大手着付け教室などでも、反時計まわりに教える事が多いです。名古屋あたりで逆向きに教え方を切り替えるという事はしてません。人によって認識違いが多く業務上の事故に繋がりやすいので「関東巻き、関西巻きという言葉は使わないようにしています」との事。
関西人が関西巻きしていると思うのは大きな誤解
私は京都生まれで、京都で着付けを習い、京都で仕立てをしていますが、関東巻きです。でも昔は自分の巻き方(反時計まわり)を関西巻きだと言ってました。だって、まわりの関西人も皆が反時計ですし、関西で習ったし。
着物も帯も京都が本場という認識
京都=関西=スタンダードという考えから、関西巻き=反時計まわりと捉える人も多いようです。
関東腹と関西腹という言葉もあります。
関東腹はタレから見て右側、関西腹はタレから見て左側です
職人の間で細々と使われている言葉です。
関東巻きをする時に使用する前太鼓の柄を「関東柄」といい、関西巻きをする時に使用する柄を「関西腹」といいます。先述の巻き方以上に使われない言葉で誤解を生む以前に通じない事の方が多いです。
これも、逆の意味で使う人が多い
「もう、どっちでもいいよ」と思われる方は正解です。どっちでもいいと思います。誤解を生みやすい言葉は使わないのがベストです。
手描き友禅の職人さんをはじめ、多数派は上図の通り。
タレ側から見て右側を「関東腹」と呼ぶ人の方が多いです。
ここにきて、関西仕立ても知りたい方
帯の仕立て方 種類のページへ。
関東巻関西巻で巻く方向が違っているのは知っていて、
どっちでもいいや!と思っておりました。
ただ、巻き方で前太鼓の柄が随分と違う帯があるのに気づき、
出したい柄に合わせて巻く方向を変えるようにしました。
そこで湧いてきた・・・疑問・・・
織元では、どっちを出して欲しい!という意識して、
意匠を施しているのか?
関西の織元では関西腹、関東の織元では関東腹とか・・・
まあ・・・使う人の勝手なんですけどね。
楽しんで読ませていただきました。
ありがとうございます。
昨今は地域別に商品を作り分けるような事はありませんが(ただでさえ小ロットなので) 手織りのつづれや、オーダーメイドの染め帯では片側にだけ柄を入れる事もあります。
ただ、作り手の意向はユーザーはもちろん、私達のような仕立て屋にも伝わってこないのが現状ですね。それはそれで牧歌的で良いのかなと最近思います。
読ませていただきましたが、帯の時計回り…?ごめんなさい意味わからないです。気に入ったほうの前柄が出るよう着るよう母に教わりました。@京都
お母さまに習われたとおりで間違いありません。
このページは、ややこしくてよく聞かれる質問に答えた用語解説ですので、あまりお気になさらないでください。