どれぐらいのサイズまでの方なら普通の帯は締められますか?
特に呉服屋さんからよく聞かれる質問ですが、下記の理由でバラツキが出るので一概には言えません。
- 帯の長さ
- 帯の種類
- 帯の柄の位置
- 着付けのやり方
しかし、度々度々聞かれるので目安として記載しておきます。
- ヒップ100㎝以上になると、締められない可能性が少し出てきます。
- ヒップ120㎝以上になると、かなり厳しくなります。
※あくまで大まかな目安です。責任は取れませんのでご了承ください。
上記はあくまで最近作られている一般的な寸法の帯の話です。
古い昔の帯は、かなり短いものがありますので全く違うお話になります。
「一般的な寸法って何?」と気になる方は下記ページをご覧ください。
つまり、最近作られた帯は大抵の人が結べるので、帯を長く仕立て直したいというご依頼は、新しい帯ではなく、形見の古い帯が多いです。
帯が短い場合の解決策4つ
丈直しをする
帯を切断し、別生地を足すことで帯を長くします。
帯にもよりますが、多くの帯の場合、上図のAとBの二か所に足します。
中無地だけを長くすれば良いと考えるのは間違いで、Aの部分も長くしなければ帯は結べません。
作り帯にする
作り帯とは、着用しやすいように最初から帯を結んだ状態に近い形にした帯です。
言葉でいうと小難しいですが、セット販売されている浴衣の帯では一般的です。
通常の着付けと違い、作り帯は縫い糸で固定できる分、短い帯をかなり長く使えます。
切らずに仕立てるタイプと、切ってしまう二部式がありますが、帯の短さを補う効果は二部式の作り帯の方が大きいです。
この写真は、二部式の作り帯です。
帯の結び方を工夫する。
私が習った着付けの先生は事あることに
「当日は、何があろうとも着付けられないでは済まされない」と仰ってました。
そりゃまあ、着付けしてもらわないと出かけられませんからね。
帯の長さが足りない場合の締め方はもちろん、
背筋が90度に曲がって伸びないお婆さんを想定した着付けの方法なども教えてもらいました。
印象に残ってるのはヒップ120㎝超のお弟子さんが、手先やタレなどを少しずつ詰めたり、胴巻き部分に使う長さを短くしたりして、普通の帯をいつも結んでおられたことです。
(お太鼓の柄が少し上目になってる時もあって苦心してる感じが時々出ていましたが)
別生地を用意して自分で手先に足す(全通帯以外は効果が薄い)
帯に合う生地を用意して適当にくっつけます。お太鼓で隠れる位置を継ぎ目にしてください。帯に合う生地を見つけるのが難しいところです。
以上、帯が短い時のあ~だこ~だでした
手の部分がすごく長い名古屋帯、半幅帯で最近の長めのと比べると1尺くらい短い博多の帯があります
昔のは品物もいいので締めたいけど普通に蝶々結びなら出来ますが変わり結びは出来ないのでどこか繋げること出来ないでしょうか
帯に別な生地を継いで長くすることは可能です。
しかし、半幅帯の場合、結び方が多種多様ですので、
あらゆる結び方に対して問題のない継ぎ方というものはございません。
色々な帯結びにおける継いだ部分の影響は下記記事をご参照ください。
(記事の趣旨が少し違いますが同じ理屈です)
https://shitate.org/hanhaba-plain/
とりいそぎ以上ですが、ご参考になれば幸いです。