金具の名称・種類・材質と金属アレルギーの関係・パッチテスト体験まで網羅。
ハンドメイドでピアスやイヤリングの作り方で、まず必要になるのがパーツ(材料)を揃えるところからです。
金具は基礎金具と言われます。
自分でピアスを作りたい。
自分でイヤリングを作りたい。
と思った時に揃えなくてはいけないのが、土台部分の金具のパーツです。
自分でハンドメイドするときにお店に行っても、いっぱいあって何を買ったらいいかわからない
(-_-;)
ってことありますよね。
今回ハンドメイドアクセサリーで、ピアスやイヤリングを作るときに必要な金具や、それぞれの特性、購入する前に知っておきたい金属アレルギーのことなど、初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
ピアスのハンドメイドをするときのパーツの形
フープピアス
輪っかタイプになっているピアスの金具。
フープ部分にスワロフスキーを入れたり金具をいれたりして楽しめます。
フープピアスと一口に言っても、いろいろなデザインがあります。
例えば
- 輪っかの形自身が、3/4輪のタイプ、ハート、しずく、星になっているデザイン。
- 輪っかの一部に蝶々やリボンがが最初から金具の一部についているデザイン。
などなど。
これ以外にもたくさんあります。
フックタイプ
耳にひっかけるだけの一番お手軽なピアス。
ゆらゆら揺れるのが特徴。
装着もピアス穴に通すだけなので簡単。
まっすぐタイプ
一番シンプルなピアス。
まっすぐなポスト(軸)に玉を直結するシンプルタイプ。
イヤリングのハンドメイドをするときのパーツの形
ピアス穴あけてないっ(゜゜)~って方でも大丈夫。
イヤリングがあります。
カン付ネジバネタイプ
カンがついているので、ゆらゆらするチャームをつけられるので可愛いです。
ネジを耳たぶに合うように調整し、ぱかっとバネ部分を開いて装着します。
耳たぶの厚さで調整可能。
台座(ミール皿)付ネジバネタイプ
台座がついているのでお気に入りのつまみ細工を作っても、接着剤で貼るだけですぐに可愛いイヤリングができます。
ネジで耳たぶに合うように調整し、ぱかっとバネ部分を開いて装着します。
人によって耳たぶの厚さも違うので、自分にあうよう調整できるのがメリット。
クリップタイプ
耳をばちっと挟み込みます。
痛そうに見えるけれど、金具の力加減がちょうどいいパーツを選べばそんなに痛くありません。
ループタイプ
パッと見た感じはまるでピアスのような金具。
この丸いボール部分が片方外れるようになっていて、そこからアクセサリー飾り部分を通します。
ピアス・イヤリングのその他に必要なパーツ
9ピン
ビーズを通して先を丸め、両端を他のパーツとつなぐための金具。
Tピン
ビーズを通して先を丸めパーツのつなぎ終わりや、パーツを下げるときに使います。
丸カン
パーツとパーツをつなぎ合わせるための接続金具。
アクセサリー作りに欠かせない基本金具。
Cカン
パーツとパーツをつなぎ合わせるための接続金具。縦に長い楕円形のため、丸カンより長さが出ます。
三角カン
三角形の形なので底辺部分が広く、丸カンやCカンでつながらない大きなパーツをつなげる時に使います。
花座
名前の通り、お花の形の台座。
「キャップ」ともいいます。
台座部分に、最初から丸カンのような接続部分があるデザインもあります。
ピアス・イヤリングのパーツ(金具)の素材
金
金はとても安定した溶け出しにくい金属。
しかし、ピアスのような直に皮膚の真皮と接触するアクセサリーの場合、通常よりも溶け出しやすくなってしまいます。
また、金は溶け出しにくいかわりに一旦体内に入ると非常にかぶれやすい金属である、ともいわれています。
ピアスをする人が増加傾向にある為、金でアレルギーになる方が増えているようです。
18k
24金を純度100%とした場合、75%は金そして残りの25%は他の素材を混ぜたもの。
ピンクゴールド
24金を純度100%とした場合、75%は18金と同じように金。残りがシルバーと銅でできているもの。
ピンクゴールドは変色しやすいので、最近ではシルバーではなくパラジウムを使っているものもあります。
プラチナ
白金。
白い光沢(銀色)を持つ金属。
白金=ホワイトゴールドとよく認識されますが、違います。
ホワイトゴールドは金をベースとした合金であり、プラチナ(白金)とは全く異なる金属です。
樹脂
アレルギーができにくい。
耐久性は金属よりも劣ってしまう。
樹脂が汚れを吸着してしまうので不衛生になりがち。
バイオプラストという樹脂ピアスというか、樹脂チューブを通して結ぶものがあり、それは3か月くらいでしたらトラブルを起こさず使えますが、見た目的に耳たぶには変なので、ちょっと非現実的かもしれません。
ファーストピアスではなく、一般に販売されている樹脂ピアスは毎日取り換えるものです。
つけっぱなしにすると化膿したりトラブルの原因となります。
医療用樹脂
医療の現場でカテーテルや、生体の縫合などに用いられるポリプロピレン系の樹脂のこと。
これは生体に使用することを前提に作られたきわめて安全性の高い樹脂です。
生体と癒着することがありません。
チタン
一番アレルギーが起きにくいといわれる素材。
金属よりもセラミックに近く、固く加工がしにくい特性があります。
医療用に体内に埋め込むのに使われたりと、かなり人体には優しい金属です。
セラミック
特性は限りなくチタンに近く、固い素材。
セラミックは金属ではありません。
なので金属アレルギーにはなりません。
ロジウム
プラチナのような見た目の素材。
耐食性に優れ、優美な白色調。
ロジウム自体はとても硬い金属なので、ロジウム自体でアクセサリーを作ることはできません。
ロジウムはアクセサリーのメッキ加工(アクセサリーの表面を覆うための加工)で使われます。
ロジウムのメッキ加工をする場合は、更にロジウムの下に下地メッキ加工をしている場合が多く、どんな金属を使っているかアレルギーがある人は要確認です。
日本ではシルバーアクセに下地加工をして、その上にロジウムでメッキ加工されていることが多いです。
ロジウム自体はアレルギーを起こす人は少ない素材ですが、メッキ加工がはがれたときにその下にある金属でアレルギーを起こす可能性もあります。
ニッケル
一番金属アレルギーに発症しやすいといわれている素材。
プチプラアクセで、クロム・金・ロジウムといった素材でニッケルをコーティングされていること多いです。
アクセサリーは、光沢のある仕上がりにするためにニッケルでメッキ加工されるのが一般的です。
長時間直接皮膚に触れると、元々ニッケルに対してアレルギーのある人はアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
ニッケルは汗などで溶けやすい性質も持っています。
コバルト
ニッケルの次に、金属アレルギーが発症しやすい素材。
シルバーアクセサリーに混ぜられている他、ゴールドのアクセサリーに混ぜられることもあります。
細工がしやすく、色付けの為に使われますが、コバルトもニッケル同様汗によって溶け出しやすい特性を持っているので注意が必要です。
銀古美
銀を年代物のようにみせたアンティーク調素材。
時間があれば銀を室内に置いておいて、酸化して黒くさせます。
時間がないときは「銀いぶし液」という液に浸せば作れます。
真鍮古美
アンティークゴールドを呼ばれることもあります。
金を年代物のようにみせたアンティーク調素材。
シルバー
よくアクセサリーで使われる素材。
純度が高いとやわらかいので、他の金属を混ぜ合わせてアクセサリーが作られます。
シルバーが黒ずんだり、金属アレルギーを引き起こしたりする原因は、シルバー自体ではなく一緒に混ぜられた他の金属の可能性が高いです。
銀は空気にふれると酸化し、黒く変色する性質があります。
変色は市販のシルバー磨きで簡単に落とせます。
シルバー925は925/1000が銀という意味です。7.5%他の金属が含まれていますので注意。
銀自体はアレルギーを起こしにくい金属です。
アクリル
冬のスポーツなど寒い場所で長時間いる場合に向いている素材。
普通の金属は冷えてしまって、ピアスなどでは凍傷になってしまう危険性があります。
ポリカーボネート
アレルギー対応。
耐衝撃強度が強く、軽量で柔軟性に富んでおり安全面・衛生面においても安心の素材。
サージカルステンレス
医療用ステンレス。
医療現場で使用されたりする素材。
注射針に使用されているので比較的安心。
金属アレルギー
金属アレルギーは、汗で金属が溶け出してイオン化し体内に入ることが原因で起こります。
体内に入った金属が体内のタンパク質と結合しアレルゲンとなり、そのアレルゲンに対抗するための抗体がつくられることによりアレルギーが発症するのです。
ピアスは、皮下組織と直接接するため、金属が体内に入りやすく金属アレルギーになりやすいのです。
予防策としては、夏に汗をかくときに金属を直接肌に触れささないようにしましょう。
ピアスでアレルギーになりやすい金属BAD3
☆ニッケル
☆コバルト
☆クロム
(2012年厚生労働科学研究班による)
金属アレルギーになったら治療方法はありません。
なるべくその金属に触れないようにすることが大切です。
自分が金属アレルギーかどうか調べたい
パッチテスト
皮膚科や歯科で受けられます。
検査項目や病院によって費用が変わるようです。
目安としては保険適用で大体1000円~2000円ほど。
別途初診料などもかかります。
液状にした金属パッチを背中に貼り付け、パッチをはがしたあとの肌の状態をみてどの金属に反応したかをみる検査です。
丸2日パッチを貼ったままにしなければいけないので、たくさん汗をかく夏はオススメできません。
思い立ったらすぐに検査をしたくて、真夏に検査をしました。
皮膚科医にも季節をずらすように忠告されましたが、どうしてもすぐにしたかったので8月に検査を受けました。
パッチを貼っている部分がかゆくて仕方なかったです。
また、夏は汗をかくので、パッチにしみこませた液状の金属が混ざってしまうことも。
病院によっては、1週間パッチをはりっぱなしで検査する場合もあるようです。
ピアス・イヤリング ハンドメイド金具まとめ
他にもいろいろな形やチャームが付いたものなど、ここでは紹介しきれなかった金具もたくさんあります。
直接店舗で見てみたり、ネットショップで探してみたりして、自分だけのオリジナルアクセサリーをぜひ作ってみてください。
ハンドメイド レシピ一覧
つまみ細工でバラを作る方法を載せています。